HOME春立ちぬ「YAMANONKAカムイミンタラ」
外遊びしよう! / 写真歳時記 / 別館「こうめの部屋」
 

HOME > キャンプに行こう > 外遊びレポート2006 > YAMANONAKAカムイミンタラ
  • 2006年2月4日(土)〜5日(日)
    今年は雪がいつもよりも多く、寒くて厳しい冬が続いていたけれど、ようやく節分になって、少しずつ朝が早くなってきました。節分の翌日からの連休は天気予報とにらめっこの末、冬晴れになりそうな道東方面へ行く事に決定しました。本当は、北へ 向おうと思っていたのですが、昨年の二の舞になるのも恐かったのです。


節分の恵方巻きを食べて早めに寝ようとしていた頃、外は深々と雪が降り続いていた。明日の朝は、まず雪かきから開始という事を覚悟しておやすみなさい。
早朝(3時前)に起きて外を見ると、とんでもない量の雪が積もっている。あわてて玄関を開けると・・・・これじゃあ新聞配達の人も入って来れないかもという位の雪の深さ。早速、出発前の一仕事だ。
  
奮闘する事1時間。なんとか車を出せる状態になった。ふぅ。しかし、まだまだ降り続きそうな気配だ。


そんなこんなで出発は予定を大幅に遅れて、午前6時。心配していた雪は、進行方向に向かうにつれ、小降りになってきて、当然峠を越えると、青空が出ている。目的地のYAMANONAKAに到着したのが午前10時。ちょうど4時間。
去年の11月に訪れて以来2回目の訪問だ。
早速、青空の下、恒例の要塞作りから始まって、テントを張って薪ストーブ設置まで、楽しみながらの設営だ。

 

日ざしが暖かいので、kenjiは上着を脱いでの設営作業。
転んでしまって立てなくなってるし〜。
気温は低いけれどお日様が暖かい。

 

設営の後は、鶴居村までドライブして、タンチョウ見物に出かけた。鶴居村には、何箇所かタンチョウの観察ポイントがあって、冬期間の給餌をしている場所に多くの見物客やカメラマン が並んでいる。 タンチョウの優雅な飛び姿は見ていても飽きない。
 
 
 
そろそろ求愛ダンスの始まる季節。あちこちで、2羽のタンチョウが鳴きあってダンスをしている。
居村にある「鶴居・伊藤サンクチュアリ」では、レンジャーの音成さんにタンチョウの生態について教えてもらったり、暖かい場所で飲み物を飲みながらタンチョウを眺めたり、すっかりお世話になった。
鶴居・伊藤の「伊藤」は、この場所で伊藤さんという方が給餌を始めた事から名づけられた。
 

ここでは、知らなかったタンチョウ事がいろいろわかった。頭の赤いのは、興奮すると大きく広がるもので、オス・メスは関係なく現れる事。タンチョウは家族単位の行動で、夫婦はずっと添い とげる事。卵は2個産んで、うまく育てば家族は4羽になる事。求愛ダンスは、必ずしもオス・メスの間だけではない事。などなど・・・。

昭和10年(1935年)に天然記念物に指定され、昭和27年(1952年)には特別天然記念物に指定。地元の人々の愛情と努力で、タンチョウたちは給餌を受けて冬の間の餌不足から解消されて、昨年は1000羽を超えるまでになったそうだ。夏の間の住みかになっている湿原の環境を守らなければこれ以上増えるのは難しいというのを聞いて、色々考えさせられた。
日本で一番大きい鳥の「タンチョウ」の美しい姿がいつまでも見られるように願っている。


夕方キャンプ場に戻って、晩御飯を食べて、しばらくのんびりしたら眠たくなってきた。そりゃそうだ。空には星が輝いていて、朝は冷え込みそうな予感。寒さ対策は万全で、シュラフは2枚重ね、湯たんぽも入れて、という事で、私はいつもと同じような格好で爆睡。雪の上で寝るのはやっぱり気分がいい。おやすみなさい。

 


翌朝、目が覚めると外が明るい。聞こえるのは鳥のさえずりのみ。車の音など全く聞こえない。
人工音の無い世界。行き止まりのここには、車がこない。こんなに静かな朝は、ここだけの贅沢だ。
冷え込んだ朝は、マイナス24度にもなっている。でも、朝日は春の兆し。寒さはあまり感じない。まだまだ雪と氷の世界だけれど、やっぱり季節は春なんだ。
 


 


 

 

 

 

この日は一日のんびり過ごすことに決めていた。kenjiはスノーシューであちこち歩き回り、私は誰も通らない道をランニング。早春の春の光がとてもうれしい。日が高くなっても静かなYAMANONAKA。聞こえるのは鳥のさえずりの他は、奥様の弾くピアノの音と、薪ストーブの燃える音。寒くてキュッキュッと鳴る自分の足音が妙に大きく感じてしまう。
夕方までゆっくりして、キャンプ場をあとにして、近くの霧里川でタンチョウを見て、雪の多い空知に帰った。
 
 
 
まだまだ寒いこの時期だけれど、鳥たちはもう春を感じている。私たちも、鳥たちと同様に光の春を感じた2日間だった。 
 

△ページTOPへ戻る

[外遊びレポート2004] [外遊びレポート2005] [外遊びレポート2006]