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  • 羅臼岳登山  7月13日(木)天気 曇〜晴れ 

床訪問の最大の目的だったのが羅臼岳登山だ。幸い、おおぬまさんが同行してくれることになりとても心強い。羅臼岳登山口前日の雨も上がり、曇り空ながら濡れずに登れそうな天気になった。しかし、山の上の方は何も見えない・・・。
羅臼岳のルートは、羅臼側とウトロ側(岩尾別ルート)の2つあり、羅臼側は私たちがキャンプした羅臼温泉野営場のすぐ横から始まっている。しかし、羅臼 側のルートは人の入り込みも少なく道も険しいとの事。雪の残るこの時期に初心者の私たちでは、到底無理なので岩尾別側から登る事にした。



いざ、出発。
今まで登った山よりも、標高差がある上、山頂近くは険しい岩場だ。
でも、皇太子ご夫妻が登られた山だし、なんとしても頂上にたどり着かなくては・・・。


 
 

 

 

 

 

登り始めてすぐは結構急な登りが続く。すぐに先を行った団体さんのご一行に追いつく。気を利かせて「お先にどうぞ」と言ってくれるが、何せ一グループ10名以上の団体さんだ。追い越してもすぐまたその先の団体に追いついてしまう。またしても、「お先にどうぞ。」見晴らしのいい場所まで出て、ホッとする間もなく、すぐ後ろから来るご一行様に追いつかれないようにと先を急ぐ・・・。この繰り返しで、kenjiは1時間ほどですでに、シャリバテ状態。朝ご飯もたくさん食べてないし〜。先行き不安・・・がよぎる。大丈夫か〜。まだ、登り始めたばかり。
とにかく、何か食べてもらわなくちゃと、持参した「黒糖」を口に入れさせて、水分補給。ずいぶんと汗をかいている。
すべての団体を通り越したところで、あわてず、ゆっくり自分のペースで登ることに心がけてもらった。私は、後ろからついていく。おおぬまさんには、先に行っていただいて、私たちはのんびりペースで後を追う事にした。

 
出発から1時間40分、ようやく極楽平に到着。頂上まであと4キロ。ふぅ。

花を眺めながら登る。
ガスがかかって周りの眺望はないけれど、足元はしっかり見なくては。
 

 


花を眺めながら登っていくと、大きな雪渓の残る大沢に到着。3時間弱経過。ここで軽アイゼン装着。団体さんの中には、アイゼンを持参せず、ここで下山した人たちが結構たくさんいてびっくりした。この時期の羅臼なら雪渓は必須。上の方は凍っているらしいとの情報をもらう。ガスってきて前が見えず、しかも風が強い。
ここが踏ん張りどころ。頑張ろう!

大沢の雪渓をすぎて少しすると羅臼平到着。ガスって、上は何も見えない。頂上まであと1.2キロ。これが曲者。
  
ここは、テント場になっていてフードコンテナが設置されている。熊さんの居住地だ。
 



  
花を楽しみつつ、どんどん険しくなる山道。
 

かすかに見える岩場で、赤い矢印に目をこらして登る。登る。ひたすら登る。登る事1時間20分。

 
小さく・・・バンザイ!突風がひどくて立ち上がれない。

この後、追い越してきた団体さんが次々と岩場を登ってきて、山頂への道は順番待ちで整理券発行が必要な状態に。
こんなに賑わっている山は初めてなのでびっくり。次々と登ってくる団体さんが一段落するまで、私たちは風がさえぎられる岩場で、大休憩。カップラーメンやら何やらで補給。動いていると暑いけれど、だまっているとだんだん寒くなってくる。気温は一体何度くらいだったのだろうか?

 
下りの雪渓も、問題なく降りていって、大沢の雪渓からそれてアイゼンを外すころになると、青空が見えてきた。
 
知床五湖も見えるようになった。は〜爽快!
 
弥三吉水で、デザートタイム。この食べたおおぬまさん持参のパイナップルの缶詰の旨かったこと!
 
人間贅沢なもので、ガスが消えて、風もなくなると、暑さが気になる。暑い〜。
 
早朝、この登山口を出てから約9時間後。私たちの羅臼岳登山は終了した。
お疲れさん!

ず〜っと見えなかったけど、羅臼岳の山頂はこんな感じでした。
(写真:おおぬまさん提供)


羅臼湖登山口


知床に到着した日に、羅臼ビジターセンターで羅臼湖への案内図をいただいて、注意事項を聞いた。
まず、遊歩道は長靴を履いて行く事。ぬかるみが多いので、避けて歩くと遊歩道が広がってしまうので、真ん中を歩いて欲しいという事。それと、熊が出る可能性が高い場所なので、充分に注意する事だった。

私たちは知床横断道路のすぐ脇の羅臼湖への入り口に、この日一番乗りで到着した。まだ時間は8時前。
案内板のある場所から、遊歩道に入ると、結構タフな道が続いているし、虫も多い。

最初に迎えてくれたのが、これ。この時期に桜を見ることができるとは思っていなかったので、とてもうれしかった。
 

ハイマツを縫って進んでいく。羅臼こまでの道のりには、一から五までの沼がある。
まだ誰も通っていない道なので、蜘蛛の巣を払いながら歩いく。
所々、急な勾配がある。

一の沼、二の沼と熊が出てこないように祈りながら、歩いていく。暑い・・・。
 

 

 急な勾配を抜けると、二の沼の先に雪渓がある!天然のクーラーだ。
  
 三の沼を抜けると、再び大きな雪渓が・・・。ここでちょっと道迷い。
 
雪渓を歩く。振り返ると羅臼岳の頂上が見えかかっている。
 
沢に落ちないように慎重にルートを選んで雪渓を通り過ぎ

 
湿原を通って四の沼、五の沼と進んで・・・。


見えた!羅臼湖!

片道1時間半。ぬかるみの中、雪渓の上、木道を歩いてようやくたどり着いた場所は、自然そのままだった。


展望台から、羅臼湖と向かい側に見える知西別岳(1317m)をしばらく眺めていた。知床五湖では、味わえなかった感動がそこにはあった。今回の穴場ナンバー1だった。片道3キロの羅臼湖への道のり、楽ではないけれどお勧めです。
 

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