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  • 8月19日(土)〜21日(月)  層雲峡オートキャンプ場〜黒岳〜お鉢平一周〜黒岳石室  天気 曇&晴れ 黒岳
     

 kenjiの念願のテントを持って山で寝る・・・を実行するために、黒岳石室横の野営指定地でテントを張って1泊してきました。 当初の予定では、銀泉台から入って、赤岳〜白雲岳〜黒岳の予定だったのですが、出発前に大雨。畑にとっては久しぶりの恵みの雨だったのですが、私たちの予定は一日遅れになってしまいました。
ザックにあれこれ詰め込んで背負ってみて・・・。
楽しみをふくらませて、昼過ぎに家を出かけました。

 


夕方上川町に到着。層雲峡の駐車場泊は勘弁ねというkenjiのリクエストで、層雲峡オートキャンプ場に入る。フリーサイトにタープだけ張って、車中泊。初めての車中泊でなんだかよく眠れなかった。

早朝起床。層雲峡から銀泉台行きのバスは、午前6時発。キャンプ場を出る時間がちょっと遅くなってしまって少しあわてる。駐車場でザックを背負って、バス停に急げ〜。 タッタと私が先を歩いて・・・・あれ?道、間違った。

やばい!時間がない。バスがいっちゃったら大変だ〜。バス停はどこだ?大慌てで近くのホテルに入ってバス停の場所を聞いて、そこからダッシュ!トレッキングシューズ&縦走装備のザック約15キロを背負ったまま走れるか??
走れる〜。心拍数急上昇!kenjiは、後ろを歩いているけど私だけでも間に合えばなんとかなるだろうと頑張った。
バス停到着。張り紙・・・「土砂崩れの恐れがあるため運休」・・・が〜ん。ただの心拍トレーニングになった。
気を取り直して、黒岳往復コースに変更。赤岳は後日リベンジです。

 

黒岳は5合目まではロープウェイ。そこから7合目まではリフトで上に登る事できる。そして7合目からはようやく登山の開始。結構きつい上りが続く。残念ながら眺望はなかったけれど、涼しいのがせめてもの救いだった。

  

  
 
山はもう秋が始まっているようだった。
 

頂上近くになってもガスがかかって、何も見えないなあと思っていた。でも、視界が開けた。ちょっと前に黒岳山頂まで登ってきた人が、「たった今ガスが晴れてきたんですよ。」と教えてくれた。ジャストタイミング。さあ、ここからが本番。後ろに広がる大きな山に私たちは入っていくんだなと少しうれしくなった。ザックを再び背負って、これから始まる山歩きの安全を祈願して、さあ行こう〜。まずは少し先の黒岳石室までの下りを歩く。
 


黒岳石室に到着して、まずはテントを設営。少し身軽にしてから、目指すはお鉢平時計回りで、北海岳へ。夕方までにここへ戻ってくればいいので、あわてずゆっくり行く事にする。

 
赤石川を渡る頃は、雪渓の上を吹く風が心地よくて、思わず気持ちい〜を連発しながら歩いていた。北海岳の頂上まで、ゆっくりゆっくり花や景色を眺めながら進んで行った。
  

 

 
爽快!北海岳山頂到着。ここからは当初の予定で通ってくるはずだった、白雲岳からの道がず〜っと続いている。


北海岳北海岳から少し進んだところで腹ごなし。
風が強いので止まっていると肌寒い。
暖かいものをお腹に入れて元気が出た。
さあ、これからだ〜。
再び出発して少し歩いた所で、kenjiはちょっと弱音を吐く。
ここから戻るか?先に進むか?

当然、私はあと少しだから先に進もうと提案。この時点で半分は行っていなかったけど、kenjiもエネルギーを補給したからここからも歩けるだろうと判断した。距離は長いけれど標高差はそんなにない。ま、のんびり行こう。
 
間宮岳到着。顔に余裕が出てきたkenji。さらに歩く〜歩く〜。中岳到着。kenji、ちょっと疲れが見えるか?
ここで旭岳から歩いてきた男性に会う。ラジオ持参。気になる高校野球の駒苫の経過。0−0との事。お〜!

北鎮分岐
北鎮岳分岐まで来た。さっきの男性に再び野球の結果を聞く。1−0で勝っている。お〜!!
ここからすぐ脇の上りを行くと北鎮岳の山頂だ。私は敢えて登るかどうかは聞かなかった。すると、「ここまで来たから登るか。」とkenji。かなり疲労がたまっているはずだけどその気になったみたいだ。よ〜し、登ろう。

 

 
北鎮岳の山頂到着。2244メートル。風が強いけれど気持ちがいい。


通ってきたお鉢平を眺める。歩いた、歩いた〜。
 
山頂からしばらく眺めを楽しんで、あとはず〜っと下っていけば黒岳石室に戻れる。
  
歩いてきた稜線を眺めると山の広さを感じる事ができた。


ここまでくればあとはもう少し。雲ノ平のなだらかな下りを最後に楽しんで石室への道を進んでいく。私はルンルン気分で走り出したいくらいだったけれど、kenjiは最後の最後はかなりしんどかったらしい。



 

 



ベースキャンプ到着。
風もなくて穏やかな天候がありがたかった。
・・・そうえいば、朝のテント設営の時にトラブル発覚。ペグを忘れてきた事に気がついた。「じゃ、石使えば〜。」とほとんど問題視していない私に対して、kenjiは「最悪だ〜。」
性格の違いが丸見え・・・。
 

 

ここでちょっと一息。黒岳石室の高級ホテル並み?の施設をご紹介。

左:飲み水タンク(蛇口あり) 右:豪華トイレの建物

豪華トイレの内部。
なんと洋式トイレで、利用後はトレーニングを兼ねた(笑)自転車漕ぎで、バイオトイレ内のおがくずを攪拌。
まったく臭わず。
一回200円程度の協力金で利用。
 

 
太陽が西に傾いてきた。晩御飯を食べたら、眠くなってきた。まだちょっと薄明るい内におやすみなさい・・・ZZZ。

・・・・・・・・・・・・・・
風の音で夜中に目が覚めた。テントの外を覗いてみると、なんと満点の星空。
kenjiはカメラを持って外に出た。私はテントの中に寝転がったまま、夜空を眺める。
すごい〜息を呑む星の数。流れ星が顔に降ってくるようだった。
・・・星空の写真は残念ながらありませんが・・・


朝4時すぎ気合を入れて目を覚ました。テントからちょっと顔を出すと雲がしっかりかかっている。あ〜残念。
朝日は拝めないかな・・・と油断していた。で、ちょっとウトウトしかかって、東の空を見た。オレンジ色になっている。
大変だ〜。私はここで朝日を見ようと思っていたんだ〜。大慌てで靴を履いて、デジカメをポケットに突っ込んで桂月岳に向かって走った。kenjiは、シュラフの中。星空観察のお疲れが出たようだ。


間に合った。2006年8月21日の朝日。

 

下の方には小さく5つのテントが見える。
 
一晩お世話になった黒岳石室のテント場ともお別れの時がやってきた。
右の写真の正面の山(凌雲岳)には、前日の夕方クマがのんびりと遊んでいたようだ。

カムイミンタラ−アイヌ語で「神々の遊ぶ庭」
ちょっとお邪魔して過ごさせてもらった神様のお住まいになる所はとっても落ち着く場所だった。 

 
昨日の朝通ってきた黒岳への道へ再び歩き出した。
ポツポツと雨が落ちてきて、空はみるみる雲がかかってきた。
急がなくちゃ。
後ろを振り返るとだんだん遠くなっていく石室を眺めながら、黒岳の山頂を通り、7合目のリフト乗り場まで到着。
ここで、冷たい飲み物で喉を潤して、5合目までの下りは足で下山。

 

 

 
リフトの通っている部分の登山道は、数日前の大雨のあとの川の名残のような感じだった。
 
ロープウェイからは、層雲峡もくっきり眺められて、無事到着。下界は猛烈に暑かった〜。

登るのは苦痛だけれど、登ってみなくてはわからない魅力があった。−kenji

一年位前に、ようやくニセコのイワオヌプリ登頂に成功した「大人の外遊び隊」はだいぶ進歩したでしょうか。

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